継続は力なりとはいうものの

続けるのが一番難しい。
よくそう言っています。自戒の念を込めて。
ブログを毎日書いている人、立派です。
忙しさにかまけて全然書けていません……。
最後のポストが2022年という体たらく。
久しぶりの更新です!(張り切るな)。

私の「忙しい」はもちろん物理的な意味もありますが、多くは「気忙しい」なのだろうと思います。
元々のろのろしているので誰かの、何かの都合でスピードアップするということにとても弱い。
学生の頃にアルバイトしていた飲食店でランチタイムの戦場のような慌ただしさについていけず、泣きながらコーヒーを運んでいました。

今でもメール返信が溜まったりすると軽いパニックになるので即レスを心がけています。
物事の優先順位をつけるのも苦手なので基本は先着順で処理していかないと後が大変なことになります。
スケジュール管理が最も気を使うところなので、何件か溜まるとカフェなどどこか座れるところを探し、腰を据えて調整してその場で返信。
このご時世、カフェ代もバカにならないのですがスケジュールミスするよりは遥にマシというものです。

また自分のキャパを見誤り、キャパオーバーの仕事を受ける時もあり、悶絶したりしています。
ああ、敏腕マネージャーが欲しい。

でもそれを含めてフリーランスで一人でやっていこうと決めてから早10年がたちました。なんとかかんとかやってきました。
これはもう、偏に支えて助けて応援してくださる方々あってのこと。
感謝してもしきれません。

そんなわけで今年デビュー30年を迎えます。
冒頭の言葉をなぞれば、30年続いたのはそれなりに頑張ってきたからなのかもしれません。
周年行事はそーっとやろうかなと思っていますが、よく考えたら「今年の自分発信のライブは全部記念行事です」とSNSで表明したはずなので、もう始まっていますね。

もう一度言いますが続けるのが一番難しく、しんどい。
でもまだまだ。行けるところまで行きます。

お祝いがてらぜひライブにお運びください!

倍音とは何ぞや

人生で初めてのことだったのですが言語聴覚士の方とのセッションの機会がありました。
自分の声が数値化されて機械的に分析されるという、科学コンプの私にはワクワクする体験です。
ちなみにここまでの人生ではずっと文系でやってきていて、自分にないものに対する憧れなのか「数値化できるもの」「機械的に可視化できるもの」「白黒はっきりつけられるもの」を好む傾向があります。
国語のテストで「主人公の気持ちを答えなさい」などと問われると「そんなの本人にしかわかるわけないじゃん」と思っていた子どもでした。
答えは一つじゃないだろう。または書いた人に聞いてほしい笑
それに比べたら数字で割り切れて答えはこれ!というふうに出てくる理系は、わかりやすくて良い。

話が逸れました。

分析の結果、私の声は割と珍しい声だそうです。
倍音が多いよね、とはエンジニアさんなどに言われていたのですが、ふんわりと自覚しているだけだったのでグラフで見せられる新鮮さよ。
同時にいくつかの音程が鳴っている、いわゆるノイズと呼ばれる倍音が多く出ているとのことで、こういうタイプは「非整数次倍音」と言うのだと知りました。
私の声は中高音から上はあまり倍音を感じず(出てはいる)中低音から下は倍音がかなり多いという特性があるようです。
調べてみると非整数次倍音には話したことが重要なことのように聞こえたりする特徴があると言われています。
本当か?
今度から「あなた、私のライブに来るときっと良いことがありますよ」とか深刻そうな顔をして言ってみようか。

常々言っていますが私の声は好き嫌いが分かれる声だと思います。
良い声と言ってくださる方もいらっしゃいますが、少なくとも万人受けはしないと思っています(ついでに言うといかにもな感じで「上手そうに歌う」のも好きではないので数多くの支持を得られにくいと自己分析)。
万人受けしないのは性格もか笑

技術は努力で何とかできますが持って生まれた声質は変えられないので、今後もよく研究して自分の声をより良く使えるように考えていきたいと思います。
その結果、録音物でもライブでも聴いてくださる方に心地好い時間を過ごしていただければうれしいです。

それにしても言語聴覚士のセッションって希望したらいつでもやってくれるのでしょうか。
体調によっても日々声は違うので、毎日分析して比べてみたい。
そして毎日のグラフを並べて体調や天候との関連を調べてみたい。
やっぱり私ヲタク気質だな。

今年の目標とか抱負とかは何も語らない

新年のご挨拶を申し上げます。
あけましておめでとうございます。
昨年は変わらぬご愛顧をありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

と、ご挨拶はしましたが目標とか抱負とかを掲げるのはやっておりません笑
だいたいそのとおりにならない。
そもそも計画性というものは皆無だし風呂敷を広げても碌なことにはなりません。
今年もマイペースでやっていきます。
この数年はむやみに人を羨むこともやめました。始めた当初は「人を羨まないキャンペーン」をやっていたのですが、キャンペーンを張らずとも自然とできるようになりました。

がんばっていない人はいないし、それぞれが必要とされているところで一所懸命にやっているだけなんだと思うようになりました。
もちろん「仕事」ということで言うと多いに越したことはないと思っているし、オファーがたくさんある人は素晴らしいのは言うまでもないのですが、私にも何となく「私だからできること」や「私がやって良いものがつくれるもの」があるような気がしてきたこの数年。
これが自信というものなのかもしれません。
そう思えるようになったのも、仕事をさせてくださる方のおかげ、応援してくださる方のおかげだと思っています。

マイペースが過ぎてご迷惑をおかけしている方もいるだろうと思うのですが、昔アルバイトしていた飲食店のランチタイムにて、お客さんに急がされるという事態(当たり前だ)に耐えられずカウンターで泣いていた頃から基本的には何も変わっていないので、人様のペースで生きようとするとかえってご迷惑をおかけすることになると思うのです。

「あいつ鈍いしやっぱりだめだな」と思われつつ「でも何かを頼みたい」と思っていただければこれ幸い。
やっぱりこんな感じでやっていきます笑
どうぞ今年もくれぐれもよろしくお願いいたします。

2021/09/14

すっかり秋になりました。唯一得意な夏を見送った後の苦手な季節です。
あいもかわらず新型コロナに翻弄される日々、好い加減にマスクを付けずに生きたい。
そんなことを思いながら依然首の皮一枚つながったような状態で仕事をしています。

とはいうものの10月以降少しだけ仕事が続きます。
感染はもちろんのこと中止や延期にもひやひやしながらなので、なかなかブッキングもままならず、それでも出演しないかと声をかけてくださるライブハウスがあったり、仕事のご依頼があったりでなんともありがたい限りです。

インフォメーションを載せましたのでぜひSCHEDULEのページをご覧ください。
聴いていただいてなんぼ、見ていただいてなんぼの世界で生きています。
よろしくお願いいたします。

 

06/01/2021

あけましておめでとうございます。
昨年中のご愛顧に心より感謝申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

まったく年末年始感がなくて、あのわさわさした雰囲気がどうも好きになれない私としてはそれが良かったのですが、仕事が始まった途端、ここへきて緊急事態宣言再発出ということになりそうです。
さすがに本番は今月は入れていないのでリスケ祭りでバタバタというほどではないのですが、業界全体として影響必至。
本当に死活問題です。
昨年からずーっと首の皮一枚でつながっているような状態で、お世話になったライブハウスがどんどんなくなっていきます…。

かくいう演者側の私たちも息も絶え絶え、できることは限られるのですがそれでも音楽を止めることはできないのです。

とまあ、初っ端から悲壮感漂う感じにしたくないので、足掻きながらも前に進んで行きます!
なぜなら私は歌手として生きているから。

皆様のご無事を祈っております。

21/12/2020

6月に配信ライブを開催しましたが、チャリティーということでご覧になった皆様からご協力をいただきました。
非常に遅くなってしまいましたがお伝えしていたとおり医療従事者支援のための窓口に収益を寄付いたしました。

ささやかな金額ですが、日々医療現場で懸命に働いてくださっている方々のために役立てていただけたらありがたいです。

ご協力くださった方々、本当にありがとうございました。
引き続き、私は一市民として感染を拡大させないよう、できる対策に努めていきたいと思います。

08/11/2020

早くも11月になってしまい、コロナに振り回されているうちに予定していたことは何もできず今年が終わりそうです。
あれやこれやひどい影響を受けているのは嘘ではないけれど「コロナでねー」というのを言い訳にせずやることはやらないと、あっという間に5年くらいたちそうでこわいw

ようやくお知らせできること。
我がユニット、通称アコレデの初アルバムが11/25に発売になります!
企画盤とはいえやはりうれしいものです。
何しろ私、人生初のアルバムだもの。

2018年から少しずつ進めてきた企画「武満徹ポップソングを演奏する」というライブシリーズ、そしてその全21曲を一夜にして演奏するコンプリートライブ。この2つを経ての今回のアルバムです。

初めてこの企画ライブをやることになった時は「私に歌えるのかなあ」と自信がなかったのを憶えています。
何しろ曲が歌ものとしてとても難しい。
おぼえて身体に入れるという感覚的な処理で準備する私としてはかなり珍しく、真面目に譜面を読んで勉強しました。
そして勝手なイメージですが武満徹さんの曲は合唱団とか声楽家などクラシックの歌手が歌うものと思っていたので、自分が歌うものとして想像するのに少々時間がかかりました。

コンプリートライブも21曲全部を歌うのでどうなることかと思いましたが、それに懲りず今度は録音です。今回はホールレコーディングで歌とギターの同時録音でした。
一発録りなのでかなりの緊張感w
2日で21曲を録り終えるのかと思うと2日目の終わりがものすごく遠く感じましたw

ここにもコロナの影響があり、本当はもう少し前に発売する予定だったのですが延びてこのタイミングとなりました。
今年は武満徹生誕90年という記念イヤーだったので年内には発売とレコ発ライブを敢行したかったのです。間に合ってほっとしました。
これで松武さんをお迎えしてのライブができれば言うことなかったのですが、こればっかりはしかたないですね。

というわけで11/25に発売ですが既にアマゾンやタワレコなどでご予約可能となっております。たくさんの方にお買い上げいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします!

そして11/29には学芸大学Cherokeeにてレコ発ライブ!
こちらは20名様限定です。
会場で目の前で聴いてやろうじゃないかという方はぜひお運びくださいませ。

皆様の元にアコレデの「うた」が届きますように!

Acoustic Ladylandレコ発ライブフライヤー
みんな来てね!


19/10/2020

毎日誰かが誕生日を迎えて喜びを感じ
毎日誰かの訃報が届いて悲しみを覚える

人生とはそんなものなのかもしれないけれど

慣れない
慣れてはいけないのかもしれない

13/10/2020

今日は久しぶりのフルバンドのライブでした。
控えめに言って最高。
合奏はやはり最高に楽しいし、素晴らしい皆さんとご一緒できて本当にうれしいです。
今回の主役である五十嵐はるみさんをはじめとして、メンバーの皆さんもバリバリのジャズミュージシャン。
私だけ違う村から来てすみません、というような気分なのですが音楽の中に入ってしまえばそれも気にならなくなります。
リアルタイムで誰かと一緒に奏でる音楽は、かけがえのないもの。

今回は特に、おそらく私が最大に影響を受けた松任谷由実さんの楽曲を集めたライブだったからこそ、余計に音楽の喜びが大きかったのだと思います。
名曲だらけの中、はるみさんが選ばれた曲は秋冬を思わせるもの、そして誰もが知っている曲。思わず膝を打ちたくなるような選曲でした。

そして今回はコーラスということで参加させていただいたのですが、パーカッションも多めにやらせていただきました。頼まれてないけどw
いや、コーラスの仕事というのはただ立っていれば良い、音程が合っていれば良いというものではなく、いかに味付けするか、メインボーカルの方に寄り添いブレンドさせるか、いかに楽しい空間にできるか、が肝心だと思っているのでできることはなるべくやりたいと考えています。
ものすごく苦手な踊りも必要と言われれば踊っちゃうw

今回使用した楽器は、アゴゴ、タンバリン、カスタネット、シェイカー、ヴィブラスラップ、カウベルの6種類。
歌いながら振ったり叩いたりするのは緊張感溢れますが楽しいです!
私自身がバンドにパーカッションがあるとすごく盛り上がるので、やってて楽しいんだと思います。

改めて参加できて幸せでした。ありがたいことです。

さて今月は歌う仕事が多いです。
次のアコレデライブの準備も始まっていますがその後の仕事の仕込みも同時進行なので割と忙しくしています。
思えばこの感じも久しぶりだなあ。

今年はコロナのせいで本番激減とはいえ、それでも毎年10月11月はなぜか仕事が集中するのですが今年も同じパターンです。
体調管理をしっかりして皆様のお越しを待ち構えております!

ライブ終演後の記念撮影
やたらに楽しそうな私と素晴らしきメンバーの皆様。なぜか頭部のみの佐野聡さんw




03/10/2020

12/24クリスマス・イブの日に開催する予定だった公演を中止といたしました。

武満徹生誕90年記念公演【実験工房2026〜武満徹の“うた”とギター、そして電子音楽】

Acoustic Ladylandとして武満徹先生の生誕90年である今年中にやりたかった公演でした。
ゲストにお迎えする松武秀樹さんともあれこれ準備をしていたのですが、三者で話し合いの結果、少しは良くなったとはいえこの状況では企画当初のままでの開催は難しいだろうということになりました。
無理やりやろうと思えばできなくもないのでしょうが、現実的に考えてそれは妥当とは言えない、ということです。

25年のキャリアの中で、自ら企画したライブを中止にするというのははじめてのこと。
並べるのもおこがましいですが「武満徹生誕90年」ということに加え、私がデビュー25周年、アコレデの相方である富川勝智さんもプロ活動20周年という、それぞれに節目の年だったので良いタイミングで実現できると思っていました。
残念、ただただ残念です。
松武さんとも「やりたいのは山々だが…」と話しています。

この後、秋を経て冬を迎える頃、感染状況がどうなっているかは誰にもわかりません。
お客様と出演者の安全にも配慮しなければなりません。
この判断は今はきっと正しいのだと思います。それでも非常に悔しいです。

今はいつと言えませんが日を改めて開催を目指すつもりです。
楽しみにしていてくださった方には本当に申し訳なく思います。
改めてお知らせできることを願って、虎視眈々とリベンジを狙っています。
その節はどうぞよろしくお願いいたします。

良い公演になるはずだったのになー!コロナめ!!